沖縄在来種 アグー豚、絶滅を防いだ人たち。

アグー豚を取り上げたテレビ番組がありました。
どんな豚なのか、報道を聞いていると沖縄の在来種であり、昔から家畜として飼われていたのですが、西洋豚にとって代わられ絶滅寸前だったところをある男性が復活させようと取り組んだ物語でした。

 

アグー豚、初めて耳にした言葉なのでどんな豚かと見ているとセピア色の写真が写りアグー豚の恰好がわかりました。
体全体が黒い毛で覆われ、背骨は大きく下方向へ曲がり、腹が突き出ている豚でした。
見慣れないせいもあるのか異様な恰好に感じました。

 

なんで絶滅寸前かというと、西洋豚より繁殖が少なく成長には飼育の時間がかかることが影響していたようです。
昔はどの家でも家畜として飼われていたようですが、西洋豚に比べ手間のかかる点が嫌われたようです。
彼は、それではまずいと働きかけてアグー豚を残そうと活動を始めるのですが、時勢柄、誰も関心を持ってくれず、一人でアグー豚復活に向けて動き出すのです。

 

しかし、その時点では純粋種はいなく、現存するブタから純粋種に近づける作業を始めます。そのような事をしていると高校の先生が協力を申し出ます。
生徒たちにも教育のため、その作業もさせたいとの考えだったようです。
高校の名は忘れましたが、畜産関連の授業を設けている高校でしょう。

 

その高校を卒業した方が言っていましたが、近親交配のために奇形が生まれて困難したようですが、ある農家から4頭ほどのアグー豚を提供されてからは近親交配が防げるようになり、健康な豚が生まれるようになって来たそうです。
生まれた豚、アグー豚に近い種を探し、何度も交配を続けていくうちに純粋種に近づき、
アグー豚として復活に成功したのです。

 

アグー豚の特徴として、西洋豚と比べると子を産む数が少なく、成長が遅いと言う難点はありますが、肉質としては、脂身に特徴があり甘く、臭みもないのでとてもおいしいとの事。

 

アグー豚は運動させるためにも野に放って飼育し、イモの葉なども与えるそうです。
喜界島の黒豚、飼育経験ある従業員から聞いたのですが、やはりイモ、魚などをあたえたと言っていました。
気候風土がアグー豚に合うのか、イモ類が餌に適しているのかわかりませんが、喜界島の黒豚とアグー豚共に脂身がおいしい事が共通しています。

 

現在は200頭ばかりのアグー豚が居り、食用としてはアグー豚の特徴を生かして西洋豚と交配した肉を市場に提供しているとの事。

番組の最後に、試食する場面があり、シュブシャブで食していましたが脂身のおいしさを強調していました。

絶滅を防ぐために、立ち上がった人、それに協力を申し出た学校の先生、実作業に携わった高校生らが居てこそこのような事業が達成できたのでしょう。
高校を卒業しても、アグー豚の飼育に就いた卒業生。
飼育を継承する人材までが育ったのです。

その先生が、男性に語った言葉として、家畜として飼育された動物は野生の動物と違って人の手が加わらないと滅んでしまう。
成程と思いました。

 

人類はかなり大昔から肉を焼いて食べていたようです。
番組で紹介していましたが、5000年ほど前からで、その痕跡が地質から発見されたそうです。
今、焼き肉が盛んに食べられていますが、昔の人も同じように焼き肉パーティーをやっていたのでしょう。
日本人が肉を食べ無くなったのは仏教の影響でしょうが、そんな教えは関係ないと無視して肉を食べていた人たちは多くいたのではないでしょうか。
身の回りに多くの野生動物が生きてい居た時代です。
肉のおいしさは今昔関係ないですからね。
再び、肉を食べる慣習が起きたのが明治維新以降になってから、スキヤキが流行ります。
しかし、今では西洋では日本食が健康にいいと、日本食ブームです。
見方、考え方は時代時代で変化します。

コメントが 2件あります

  1. sawadaさんより2011年3月5日1:14 PM

    澤田です。ブログ読みました。

  2. 上野2011年3月5日1:31 PM

    簡潔なコメント有難うございます。
    また、投稿してください。

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