バスジャック事件 –立てこもり–

このニュースを聞いて、以前少年がバスを乗っ取り、乗客を殺害した事件を思い出しました。
ネットで調べると2000年5月3日に起きた事件、あれから11年が過ぎていました。

「2000年5月3日午後零時56分頃、佐賀第二合同庁舎(佐賀県佐賀市)発西鉄天神バスセンター(福岡県福岡市中央区)行きの西日本鉄道(西鉄)の高速バス「わかくす号」(佐賀営業所所属車両、車番8544)は、定刻通りに佐賀第二合同庁舎を出発した。西鉄天神バスセンターには、14時6分に到着する予定であった。その後、13時35分頃、九州自動車道太宰府インターチェンジ付近で、刃渡り約40センチの牛刀を持った17歳の少年が運転手に牛刀を突きつけ乗客に対し「おとなしくしろ」と騒ぎ、バスを乗っ取った。犯人は西鉄天神バスセンターに行かずに九州自動車道をしばらく走行するように運転手を脅し、乗客に対し様々な指示を繰り返した後、最後にカーテンを閉めるように指示。その後、山口県の山陽自動車道に達するまでに乗客3人を切りつけ、2人が負傷し、68歳女性1人が死亡した(後述)。日本のバスジャック事件において、死者が出た初めての事件となった。」ネット記事より引用。

 

この事件をきっかけにバスジャックに対して対策を講じ、予防に努めていたのでしょうが起きてしまいました。
犯人はナイフで脅しをかけています。
飛行機と違い乗り入れ荷物検査をしないので、安全管理徹底がしにくい状況です。
バスの乗客の荷物検査、実際はできませんね。
こんな状況で発生した事件、警察は最悪な状態の回避のために犯人を説得に努めたようです。
その時県警が取った手段が問題になっているようです。

「千葉市中央区で65歳の男がバスに立てこもった事件で、千葉県警の捜査員が千葉日報社の記者から報道腕章を借りて、記者になりすまして、男を説得していたことがわかった。
 千葉県警によると、バスに立てこもっていた無職・荘司政彦容疑者(65)が、マスコミを呼べなどと要求したため、千葉県警の捜査員が、現場にいた千葉日報の男性記者から報道腕章を借りて記者になりすまし、荘司容疑者を説得していたという。
 千葉日報は「人命を優先した人道的行為として受け止めているが、慎重さに欠ける行為であり、本人に厳重に注意した」とコメントしている。」ネット記事より引用。

 

>「慎重さに欠ける行為であり、本人に厳重に注意した」
この文面を読んで、引っ掛かるものを感じました。

千葉日報の上司、警察に腕章を貸した記者を責めているのです。
恐らく国家権力とジャーナリズムとの関係から言って、貸したことは良くないと言っているのだと思います。
果たしてそうでしょうか?
新聞テレビなどマスコミの方々、それほど筋を通していますか?
良く言うよ!との印象です。

 こんな印象を持つのも私の経験からなのです。

詳しくは「ある新聞記事を読んで」のブログを参照してください。

事件現場、ある意味では戦場、非常事態です。
其処に居合わせた時、状況を見て判断するのは「人」です。
平時とは違い、緊迫した状況。
腕章を貸した記者は、「人」としての判断から行った事。
速やかに事件解決をし最悪な状態にならないようにと、臨機応変の判断と私は見て取れます。

平時では段取り通り事は進みますが、非常事態はそうは行きません。

非常時の心構えこそ「臨機応変」です。
これが殺人事件にまで発展しなかったからよかったものの、その協力がなかったならどうなったとも考えられます。
そのような「コメント」を出しているのは、「監督不行き届き」と責められるのを避けるがための言い訳のように聞こえてきます。

私がその記者の上司の立場であれば、その行動を褒めてやりたいです。
他の記者が貸すことを断っている理由は、その記者重々承知していたはず。
それでも、状況を見かねて県警にお手伝いしたわけです。
人間らしい行動です。
好意ある行動を、わざわざ上司が言い訳する必要がありますかね。
「よくやった、良い判断をした」のコメントが適切な様に思えます。
なんか、いろいろなニュースに接するたびにギスギスした世の中になったと思います。

コメントが 2件あります

  1. シンさんより2011年11月19日6:46 PM

    お久しぶりです。
    本意でなくても自分に近い側を責めて反省の態度を示しておけば「無難」という具合で、外部との問題にはならず後々楽ですから。
    上司が言い訳するところは、例えばレストランで親が子供を叱る行為に似ていると思います。
    「私はしっかり管理してますよ」と、周りの人にアピールする感じで。
    職場に例えれば公開叱責ですか。殆どの人には逆効果のようですけど。

  2. 上野2011年11月20日8:14 AM

    シンさん、
    おはようございます。
    コメント有難うございます。
    公開叱責と呼ぶんですか。
    記者さん、厳重注意を受けることを分かっての行動だったかも知れませんね。
    状況から、やむにやまれず手を貸したといった心境ですか。
    新聞社の論理では、次のケースはどうなんでしょう?
    「警官が川に溺れている人を助けようとしている最中、記者が通りがかり手を貸してくれと頼まれたら」
    やはり、手は貸さないのですかね!?。
    違うでしょう。
    腕章を貸した記者同様に手伝いますよね。
    新聞社の上司、どんな思いを持ってのコメントだったのでしょうか。
    聞いてみたいです。

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