明治神宮外苑が壊される。

ミュージシャン坂本龍一氏の訃報の記事から、明治神宮外苑再開発(2015年)を知りました。
小池都知事に中止を訴えていたようです。

「坂本さんは壮絶な闘病のさなか、小池百合子都知事にとある手紙を送っている。それは、現在進められている「明治神宮外苑の再開発」に抗議するものだった。」ネット記事より。

自然保護、都心な中に存在する緑が豊富な貴重な場所、まして明治天皇、昭憲皇太后を祀る神社。
私自身も合気道から神道の精神性と文化を学んでいたことから、外苑の森を壊すことには反対です。
後世に残すべき遺産、明治神宮のホームページに次のように書かれていました。
「はじめの100年、これからの1000年」と。

大正9年(1920年)11月1日創建。
「境内はそのほとんどが全国青年団の勤労奉仕により造苑整備されたもので、現在の深い杜の木々は全国からの献木が植樹された。また、本殿を中心に厄除七五三などの祈願を行う神楽殿、「明治時代の宮廷文化を偲ぶ御祭神ゆかりの御物を陳列する」明治神宮ミュージアム、「御祭神の大御心を通じて健全なる日本精神を育成する」武道場至誠館、神道文化の国際的な発信を行う明治神宮国際神道文化研究所などがある。新年には毎年のように国内外から観光客が集まり、初詣では例年の参拝者数が全国1位となっている。」ウキペディアより。

上記の記述の中に、神道文化の国際的な発信と言っているように、神話世界に宿る、神道のこころにふさわしい「場」でならなければならないし、人口で森林といえども「神が鎮座」する森、まさに鎮守の森です。
戦後、国家神道は軍国主義につながるとGHQは糾弾し、戦後の日本人は神話の世界、神々の物語を教化しなくなったために、神道のこころを忘却し、エコノミックアニマルと揶揄される日本人に変質したのでしょうか。
小池都知事の言動からもそのような雰囲気を感じられない。

「再開発の工事は先月下旬から始まったが、樹齢100年超の古木や低木も含めると「およそ3000本」とされる樹木伐採などを巡り反対の声が上がり続けている。都はおととい、事業者の三井不動産や伊藤忠商事などに「都民の理解や共感を得られていない」として、具体的で効果的な対策を早急に示すよう要請したばかりだ。」「住民に知らせる都の広報活動が不十分だと思う。木々や現在の美しい景観を残すよう努力することが賢明なまちづくりではないか。」ネット記事より。

戦後の風潮、即物的な考え方で小池都知事は計画に乗ったようですね。
しかし、都知事の一存で決める前に、都民が共有する財産でもあるわけだから、計画に当り広く知らしめる活動が都庁側にあってもよかったと思う。

また背景には明治神宮の財政問題が絡んでいるようです。
「東京・明治神宮外苑地区で再開発が進められる背景に、同神宮の財政問題があることが分かった。複数の神社関係者らによると、宗教活動の収入のみでは財政を維持できず、稼ぎ頭である神宮球場の建て替えが必要になるという。(森本智之)」ネット記事より。

明治神宮外苑造成には「延べ11万人の青年団の人力」が関わったようですが、都民に広く支援を要請し、基金をつくり公益財団を設立して、バックアップ的組織は出来ないでしょうか?

人工的な森とはいえ、100年を歳月をかけ出来上がったもの、自然と同等な存在、現状維持な中で計画を見直せないでしょうか。

明治神宮外苑の意義について次のように書かれています。
「内苑について書かれた『明治神宮造営誌』と、『明治神宮外苑志』を読むと、この2つの緑地の意味がわかります。外苑のほうは「志」という字を使っていて、ゴンベンがありませんね。自分たちが「志」を持ってつくった、ということがここに出ているんですよ。国内外の献金と献木、そして青年団の奉仕によって外苑はでき、1926年には日本最初の風致地区に指定されました。度重なる変更はありましたけど、基本的骨格は約100年継承されています。伊勢神宮という日本の伝統が、近代にしっかりトランスファーされているところが本当にすごい。」ネット記事より。

私はこの記事を読んで、当時の日本人、青年団の心意気と皇室に対する崇敬の念と、神道の心をもって取り組んだ日本人がいた事、それは何を意味するか、現在の日本人は心に問うべきでないでしょうか?

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