週刊紙、「シャルリ・エブド」が預言者ムハンマドを漫画で揶揄、風刺をして面白おかしく取り上げたことからイスラム教徒である兄弟二人が憤りを抱きムハンマドの名誉を守るためにと襲撃し12人の死亡者で出る事件が7日に起きました。
これを受けて、パリでは150万人とデモが起り、フランス全土では350万のデモ参加者がいたとか。
パリでは、ドイツ、フランス、各国首脳たちがスクラムを組んで行進する場面が放映されていました。
「表現の自由」を守れと!
確かにそうかもしれないが、と「ふと」複雑な思いに駆られました。
文化の違い、宗教的信条など考慮に入れると、イスラム教徒、預言者ムハンマド(マホメット)は絶対的存在であり、神として崇められる存在、信心深いイスラム教徒からすれば嫌な思い、もしくは怒りを感じる人たちが大勢いると思います。
そして今回襲撃事件を起こした兄弟にすれば、許しがたい事と思えたのでしょう。
「表現は自由だから」との論理、ほかの事は風刺で皮肉られても我慢は出来るが、ムハンマドは許せないと思いますよ。
ですから、「表現の自由」と声高に、主張してもそれはイスラム世界を除いたヨーロッパを含め白人社会、他それに同じくする国の文化的な価値観と見る方が公正なように思います。
地中海を挟んで北と南に分かれる文化圏、方や宗教改革で神の論理を排除して理性を尊ぶ文化と今でも宗教的文化、価値を重んじる世界とでは同じ価値観を共有するこは困難な事と感じます。
例えば、逆な立場でいえばキリスト教のローマ法王が風刺されても白人社会では許容できても、イスラム教徒にすればなんていう事をするのだと同じ見方で許さないのではないかな?
或る文化圏で大切な存在を同じ「場」にいる人間としては「表現の自由」より優先される価値があると思うのです。
戦前の天皇陛下、現人神の存在であり、その当時の日本人が同じように天皇陛下を風刺されたら激高し世論はそれを許さなかったと考えます。
その点を配慮すれば、文化の違いを尊重しする方が軋轢は起きないと思います。
がしかし、白人社会の考え方、自分たちの考えの方が正しいと価値観を押し付けてくることがまた軋轢を生んでいるのではないでしょうか?
こんなことから言えることは文化を理解する事は困難な事と思います。
多文化共生などと尤もらしく言って、移民を受け入れても文化的価値観の違いから、今中国で起きているチャイナリスク同様なことは無くならないと思えます。
国家が安寧にまとまるのも伝統、文化を同じ価値観でその国に帰属しているからこそできる事、アメリカなど移民を受け入れてフランスより上手に対応しているが、やはり差別、文化的価値観の違いから、事とあれば暴動が起こるのがそれです。
中国、ロシアなど多民族で成り立っている国を見れば、中央の国家権力が力で抑えているのが実情です。
アメリカ、先住民、黒人、エスパニック、アジア系、白人と人種が入り混じっています。
建前は自由と言いつつも、人種差別が無くならないのは人種的、文化的価値観を共有できないから存在することだと思います。
国家が安寧にまとまっている国を見ると、文化的価値観が共有できている国が成し遂げています。
国とは理由なくまとまるのでなく、宗教的、文化的価値観が共有できる人間同士が集まってできているのだと今回の事件で再認識しました。
インターネットニュースは次のように報じています。
「・・・・事件当時は週刊紙の編集会議中で、「シャルリ・エブド」の著名な風刺画家、ステファン・シャルボニエさんや編集者、警官2人のあわせて12人が死亡しました。シャルボニエさんはイスラム教に対する風刺画で知られ、アルカイダの殺害リストにも名前が挙げられていました。
ギリスのテレビ局スカイニュースは、銃撃犯が新聞社の社員に銃を突きつけた際、フランス語で「自分たちはイエメンのアルカイダだ」と名乗ったと報じています。
「シャルリ・エブド」は4年前、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載し、火炎瓶を投げ込まれており、事件は、こうしたイスラム教をめぐる風刺画への報復との見方が出ています。
オランド大統領は国民に向け声明を発表し、8日はフランス全土で喪に服すと述べました。・・・」
此の週刊紙を発行している社にイスラム教徒がいたならばどうなんでしょう、やはり同じように預言者ムハンマドを風刺、揶揄をするのかな。
社長、こんにちは。
通常、風刺画っていうのは権力者や一部の特権階級に対して描かれるもので、宗教などは違うと思うんですけどねえ。
まあ、彼ら(この出版社だけでなく、別のフランスの会社も含め)は福島原発事故の風刺画として下衆いことも描いたりしてますから、程度が知れます。
ローマ法王は、いたって常識的なコメントを出されてますね。
『法王は、「神の名において人を殺すのは愚かしい」としながらも、「あらゆる宗教に尊厳」があり、何事にも「限度というものがある」と指摘して、「他人の信仰について挑発したり、侮辱したり、嘲笑したりすることはできない」という考えを示した。』(※ネットから抜粋)
コメント有難う御座います。
ローマ法王のコメント、ハッキリ言って素直な気持ちで聞けないね!何せ、キリスト教文化の国、過去に犯した残忍な行為は歴史から消せないもの。それを知っていればそうですかと言えないでしょう。
植民地支配の目的で、宣教師を使い中南米諸国を侵略し、アフリカを植民地化して富を搾取し、近年までは東南アジアも同様、しいては中世、日本も何とかしようと考えていたヨーロッパ諸国、宗教を道具に使い、都合のいい論理で民族を滅ぼしてきた独善性は今もあるからテロが起きる、テロを容認するわけではないが、止むに止まれぬ思いに駆られた結果でしょう。イスラム教徒からすれば!
週刊誌を発行している社のメッセージ、歴史的に観ても同根ですね。
最近では中国「清」の時代、散々食い物にしていたわけで、西郷隆盛もそれを観てキリスト教を断じています。
明治生まれの人達の中(例、時事放談の※細川隆元、小汀利得)には耶蘇坊主、耶蘇教という呼称を使っていたが、暗に批判的なニュアンスを持たせていたのでしょう。
マッカーサーも、独善的な考えから日本をキリスト教に改宗させようと思っていたらしい。
キリスト教にならずよかった。
日本に神道があります。
現在でも宗教を道具にして権力を握ろうと輩もいる。
気をつけねばいけません。
※あの頃のTBS時事放談は面白く、学生の私でも楽しみにしていた番組。
追記
白人の独善性という事で、もう一つ言える事。
食文化です。
日本人はクジラ、イルカを食しますが、オーストラリアのシーシェパード、ケネディー大使は非難しています。クジラがダメで牛はいいのかい、インド人から見れば聖なる牛だからと言って他国へ牛を食べるなとは言っていない、ともに哺乳類、文化的価値観の違いだけの事、それを彼等は自分たちの論理で非難する。
彼等、クジラは油をとるだけで他は捨てて無駄にし、散々殺しておいて、少なくなってきたから捕鯨は止めろ。
よく言うよ!
正に、ムハンマドは揶揄して構わないという理屈(こちらが正義)と同じだよ。
ふざけているね!
奴らは・・・・
白人の独善性については同感ですね。
この事件の後、モスクを襲う事件が発生しているようですが、週刊誌社を襲うのは「テロ」でモスクを襲うのは「襲撃」と表現しているようなんですよね。
自分たちが起こしているのは「テロ」ではないとでも言いたいんですかね。
米の祝福さん、
再度コメント有難うございます。
モスクが襲撃されているのですか、白人だとテロとは言わず襲撃、モノは言いようと言う典型ですね。
先の大戦までのヨーロッパ諸国が植民地支配をしていたんですから、そう簡単に見方、考え方、変わるわけないもんね。
いつごろからか白人の独善性が鼻につくようになったのは!戦後教育の歪みが理解できたころかな。
歴史を正しく公平に教えていない事に気づいた時点でそうなったのかもしんれません。
コメントに書いたように、最近では「食文化」でしたね。
シーシェパードには腹が立つ、オーストラリアそんな団体を容認しているんでしょう。