ある営業マンとの会話。

本社の者からK社と名乗る人から電話があった際、社長は不在と答えましたが、また電話しますと告げられたので次は繋ぎますかと連絡が入りました。

前処理の薬品メーカーなので、聞きたいこともあるからと取り次ぐように指示したのです。

まもなくすると本社から「電話です」と入り、取り次いでもらって説明を受け、話を伺うからと告げ川越第二工場の方へ来るようにお願いしました。

約束の時刻を過ぎても来る気配がないのでひょっとしたら道に迷っているかなと思っている所へ電話が、案の定道に迷っていました。

結構わかりづらい場所にありこられる方迷うことが多いので。

道案内のため目標となる屋号等を教えて、

その間、隣の塗装屋さんの作業場にお邪魔して塗装作業を覗いていました。

当社と違って建築物等、大物の被塗物を塗装していましたのでどのように塗るか見ていたのです。

二人掛かりで塗装です。

分野が違うとやり方も結構違うものです。

 

待つこと10数分、営業マンが玄関に向かっているところを見かけたので、声をかけて招き入れました。

まずは名刺交換。

いつもの通り、年齢、学歴、出身地等を質問、出身地東京牛込北町というので、その場所に3ヶ月間ほど住んでいた事を話してあげました。

年は私の子供と同じ年代の30半ば、両親は私の世代でした。

55年前です。その頃偶然に琴の名人「宮城道雄」の葬儀を見たことを話すと、宮城道雄記念館があって行ったことがありますとの返事、

親近感を感じながら会社案内、営業目的である薬品の説明を受けました。

事前にインターネットで調べていたので内容は掴んでいました。

現状仕入先とは30年以上の取引があること、塗装の仕様変更はIOS絡みでやりづらいとを説明。

仕事絡みの話から世間話へと移り、今当社で行なっている社員教育を取り上げ、「何故」かと言う説明をしました。

これから取り巻く製造業の環境が厳しい戦いを強いられる時代に移っている時に責任感、技能向上等の仕事に取り組む姿勢を強化する必要がある。

そういう点の認識が若い人は甘いからと話してあげました。

今の教育にも問題があると思うがと話を振ると、そんな認識を持っているようでした。

 そんな会話の中で、いつもの通りメモに「克己」なる漢字書き示し「読める?」と聞くとやはり読めません。

 「己に克つ」と言う意味で、心をコントロールし、自制する心を持つことであり、いかなる状況にも心乱れない状態を言うと話し、その極地が「切腹」という作法に求められたと、いつも説明に使う言葉を紹介したら理解できたようです。

歴史、克己等理解させるために読んで貰ったブログが「ムルデカ17805」、「克己心について」でした。

真剣に読んでいました。

終わりに読んで聞かせたのが「失われた手仕事」の序文、真剣な面持ちで聞いているので好感が持てました。

内容の一部を紹介します。

「・・・手仕事が主流だった時代は小さな社会であった。作り手は使い手が誰であるかを知っていたし、使い手は自分の気に入った作り手を選ぶことができた。そうした小さな社会で生き抜くためには、作り手は常に最高の品を作り出す事を心がけなければならなかった。その心構えや職業の倫理、職人仲間の仁義や礼節をものを作り使ってもらうことで身につけていった。・・・」

時間も経ち、お別れをする際、「ムルデカ17805」、「克己心について」のブログを読んだ感想をコメントに投稿してくださいとおねがいしたら、その日の夕方に投稿されていました。

内容を読んで見るとそれなりの見解を述べていたので時間を割いて会ったのも無駄でなかったと感じました。

 そのコメントは「ムルデカ17805」の「浩」の名でコメント欄に出ています。

 

 参考資料

 2012041711370000.jpg

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

スタッフ募集中です

過去の社長ブログ

最近のコメント


→社長ブログを見る

follow us in feedly   RSS