シャープ軍門に下る!

3月下旬に、ネットで流れたニュースでシャープが台湾のホンハイに買収される記事を読んで大いに関心がありました。自動車産業は別として、戦後の高度成長を果たした産業として家電メーカーがここに来て苦境に立っている。ソニー、東芝、シャープ、パナソニックなど。

関心があったので、スーパーの本屋で見つけた「シャープ崩壊」と題した本を買ってみました。

サブタイトルがまた過激な表現、「この惨劇は人災だ。」とあります。

注目度を高めるための表現とは思いますが、「惨劇」には驚かされます。

シャープの由来はシャープペンシルからと聞き及んでいましたが、創業者の早川徳次氏「身の丈を知る」との言葉をこのしていたようですが、液晶テレビ亀山ブランド「アクオス」の成功が売上高6兆円なる金額を掲げて舵をきった事が躓きなったようです。

本を読んで、思ったこと「成功が失敗の元」になった事例。

我が家でも、「電子レンジ・ヘルシオ」、液晶テレビ「アクオス」、さらに仕事で「電子メモ・ザウルス」などユニークさが目立つ商品などが印象深いです。

どこで狂いが生じたのか、「亀山ブランド」銘打った亀山工場の建設、シェア拡大を狙った巨額投資、

そこで「身の丈を考えない投資が始まった」と書かれていました。

そして止めになったのが、堺工場、2010年に4月頃はパネルが不足し社内需要を優先し、東芝、ソニーへの液晶の外販を反故にしたことに腹を立てソニーは手を引く。そして需要が落ち込み、転げ落ちる様に業績は悪化していった。

そして、人事抗争が始まる。

キングギドラ経営と言って揶揄された、経営体質、当然のことながら舵取りが3人もいれば、行く末も定まらずシャープは混乱を招きます。

リーマンショック、円高と続いたが、エコポイント制度によってテレビの販売は好調になったが、太陽電池事業の原料シリコン約300億円を中国から調達の長期契約を結んだことが裏目に出ます。

ピーク時だった08年のリーマンショック前に比べて20分の1以下に下落してしまう。

ここに書かれていた記述に「トップは太陽電池事業の赤字の本質がつかみ切れていなかったから、抜本的な対策も打てなかった」とありました。

話しとしてちょっと考えられない記述ですが、起こりうることなんでしょうか?。

経済誌の見出しに、「100年企業シャープを叩き売った首脳陣の無為無策」と言わしめるほどの結果に。

ホンハイ側の交渉で揺さぶりを掛けられた結果が、「4月2日、シャープと台湾のEMS(電子機器受託製造サービス)最大手・鴻海は、大阪・堺で共同会見を開き、シャープの鴻海傘下入りを発表した。」

契約内容から察して、鴻海側に有利であり、ディスプレー事業だけを残して整理されるのでは?

「・・・その条項とは、「シャープの事情で契約が終了した場合や、鴻海に責任がない事情が原因で今年10月5日までに出資が実行されない場合、シャープは鴻海にディスプレー事業を購入する権利を与える」、というもの。破談になっても、鴻海側に責任がなければ、鴻海はディスプレー事業だけを買収できる。シャープのさらなる業績悪化や株価下落を名目に、鴻海が出資を見送り、ディスプレー事業のみを手に入れ、他事業を切り離すシナリオもありうる。

会見で郭董事長は、この条項に関しては”万が一”の場合を想定していると語るのみで、明確な説明を避けた。

契約上、鴻海からの出資の払込期間は、6月28日から10月5日。6月23日に予定されるシャープの株主総会後だ。総会では、シャープの取締役のうち3分の2の人数まで、鴻海側の指名で選ばれるとみられる。鴻海が主導権を握る新たな経営陣の下、仮に出資を見送っても、シャープ取締役会が鴻海の意に反する決定を下せるのか、わからない。

出資実現に不安が残るものの、シャープはすでに得た1000億円で、これまで資金がないために遅れていたディスプレーの先端技術への投資を加速させるなど、再建に向けて動き出した。

4月6日には、堺ディスプレイプロダクト(旧シャープ堺工場、SDP)会長の野村勝明氏と同社長の桶谷大亥氏が、シャープの副社長と常務にそれぞれ就任。高橋社長より1年遅れで入社した野村氏は、液晶事業のキャリアが長く、2012年にSDP会長に就任すると、赤字だった同社の立て直しに成功した。その功績と実力を鴻海に買われ、今度はシャープ本体の液晶事業改革に着手する見込みだ。

ただ、「ディスプレーに関しては大規模な設備投資や研究開発費を計画しているため、再び償却費などが増える中で収益改善を図ることになり、容易ではない」と、みずほ証券の中根康夫アナリストは指摘する。

今後の計画について郭董事長は、「シャープの黒字化には2年、保守的に見て4年要する」と見通した。当面の赤字は覚悟のようだが、「厳しさを持たなければベストにはなれない」と、言い切る郭董事長の忍耐がはたしてどこまで続くのか。業績が思うように浮上しなければ、より抜本的な改革に迫られて、今は原則維持するとしている従業員の雇用も、揺らいでくる可能性がある。

買収決定でも予断を許さないシャープ。再建に向けた道のりはまだ長く険しい。」ネット記事より。

会社更生法などで再建を考慮しなかったのかな?

日本の企業として残せるほうが、いいと思えるのですが?

この決定どうなるか?

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資料として。

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