チュニジアで、青果物の行商を営む青年が、警察に荷車を押収されその抗議のために焼身自殺を図り1月14日死亡します。何故荷車が押収されたか、何らかの法律に触れていたのでしょうか?
それに端を発し、インターネットにその事件が流れ、政府への不満が高まってベンアリ大統領は辞任に追い込まれて、ベンアリ政権は崩壊し、大統領はサウジアラビアへ亡命しました。
その根底にあったのが若者の高い失業率に有ったようです。
この政権崩壊はエジプトにも飛び火、ムバラク大統領も同様辞任に追い込まれ暫定政権が作られます。
30年間にわたる独裁政治は終焉します。
これにも若者の失業率の高さが不満となっています。
リーマンショック以来、各国もその影響を受けて失業者が増えていましたが、その余波が中近東各国にも及び
失業率が高まっていたのでしょう。
ドミノ倒しの様に、リビヤへ飛び火、反カダフィー政権のデモが起こります。
チュニジア、エジプトはあっさりと政変が終結しますが、リビアは内戦の様子を呈してきました。
カダフィー大佐は、徹底抗戦を叫び、軍事力を持ってデモ隊を制圧しています。
ネットで調べると、リビア北部アフリカでも裕福な国だそうで、石油の恩恵で社会制度も充実し安定した国情にあるようです。
何故、デモが起こっているのか、カダフィー大佐の41年間にわたる独裁政治に反感を抱くものたちの行動なのでしょうか?
大衆蜂起の政変と違い、政治権力闘争になっているのかもしれません。
反体制派の味方をしてフランス、イギリス、アメリカなどの多国籍軍がカダフィー大佐陣営の空軍力をミサイルなどで叩いていますが、長期化が予想されています。
陸軍を用いての攻撃が無ければ制圧は困難と思われるからです。
翻って、今の日本、未曾有の大震災で甚大な被害が東北地方全域に及んでいます。
これから復興に向けて端緒に着いたばかり、東北にある自動車部品メーカーの被害が自動車メーカーに影響を与え、国内はもちろん、アメリカなど生産中止に追い込まれています。
多少景気回復が進んでいた状況にも影をさすのではないでしょうか。
中近東政情不安からガソリンなどの石油製品が高騰してくると更なる打撃も予想されます。
今、レギュラーで150円前後、ハイオクは160円前後に値上がっています。
一刻も速い政情安定が望まれますが、どうなっていくのでしょう。
しかし、中近東先の大戦後以降幾多の紛争、戦争が起こります。
戦後間もないイスラエル、パレスチナの戦争、20年前には湾岸戦争があり、石油利権絡みで西洋先進国の政治外交に揺り動かされる背景が有る以上今後も紛争などが発生する地域かと思います。
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