テレビのバラエティ番組、こぞってこの騒動をとりあげ、司会者が芸人のコメントなどを聞きその判断をあれこれと面白、おかしく題材にして番組を構成しています。
世界情勢を鑑みれば、こんな話題で盛り上がり、なんて呑気なお国柄とも感じますね!?
逆に言えば、大相撲が身近な娯楽、観戦スポーツとして人気があり視聴率も取れるとの判断かもしれません。
テレビ報道のしつこさに辟易し観ませんが、私自身にとっては少なからずも無視できない相撲に関する事件、関連するネットニュースにはつい関心が向いてしまいます。
それは、戦後人気が薄かった角力が段々と人気が復興してきた時代に育ち、テレビで報道されるようになってからは毎場所のようにテレビ観戦し相撲ファンになっていました。
またその頃の遊びといえば、相撲は欠かせません。
地面に土俵を描き遊んだものです。
記憶にある当時の横綱、照国、東富士、鏡里、吉葉山、千代の山、その後栃錦、若乃花が出てきます。
大関では映画にもなった名寄岩がいました。そして長身の大内山ですかね。
そんな小さい頃から相撲ファンだった私、この騒動を目にしながら思い出したのが、いつ頃だったか相撲協会に反旗を翻し、改革を迫った関取の天竜関の騒動を思い起こしました。
確か、力士の待遇改善を要求し、ストライキを起こした騒動、春秋園事件、昭和7年のこと。
天竜は次の計画を立てていたようです。
具体的には、
- 協会の会計制度と養老金制度の確立
- 協会の収支を明確にする(入場料の値下げ、大衆席を多くすることなど)
- 興行時間の改正(夏場所は夜間にすること)
- 相撲茶屋の撤廃
- 年寄制度の順次廃止
- 力士の収入増による待遇向上(生活の安定など)
- 力士協会の設立と力士の共済制度の確立
ウキぺデイヤより。
ちなみにこの天竜、後に植芝盛平の門下となっています。
いまから85年前にあった事件、当時からいろいろ問題を抱えながら相撲協会も今日に至っているのだなと思います。
最近でも朝青竜の暴行事件でがあり、シゴキの死亡事件、そして八百長などを経て、また日馬富士の暴力事件です。
この事件が発覚してから、いろいろと騒がれていますが、天竜事件のように、貴乃花親方が今回の暴力事件を機に改革を目指しての行動との報道がされるようになっています。
政治家、芸人がニュース、SNSなどをとうして否定派、容認派と貴乃花親方の態度について賛否両論です。
貴乃花親方の父、初代貴乃花は、兄初代若乃花が興した二子山部屋に入門、その頃は兄弟子に相当可愛がりを受けたと聞いています。
肝臓を悪くしたのも酒を無理やり飲まされたとか!?
そんな話を親から直接聞かずとも貴乃花親方の耳には届いていたものと推察します。
そして、10年前、時津風部屋の時太山シゴキ死亡事件など、貴乃花親方にしてみれば忌まわしい慣習と思ったことが推察されます。
貴乃花部屋、従来のタニマチ制度を改めて、部屋の運営を会員制度を設けて運営している事を鑑みれば、
従来の在り方を変えて時代に即した角界としたい考えていることは想像できます。
モンゴル力士たちの集りに批判的な思いもある事がネットニュースから伺えます。
貴ノ岩には参加を禁じているくらいです。
九州場所で白鵬、優勝インタビューに答えて、「膿を出す」「万歳三唱」とやりましたが、
私から見れば、分を弁えず出過ぎた行為と映りました。
彼の驕りを垣間見たような気がしたね。
相撲協会、モンゴル力士勢、そして貴乃花親方との思惑がぶつかり混乱させているような気がします。
小さい頃から相撲ファンであった私、あの頃、取組一番一番熱狂して、相撲中継が見れない時期は大相撲ダイジェストなる番組で勝敗を確認していました。
しかし、昭和60年代、北の湖が引退してからは相撲に醍醐味を見出せなくてからは関心が薄れ今に至っています。
何故かといえば、取り組みは大味になり、叩き込み、突出し、押し出しなど単純な決まり手が増え、
水入りになるくらいの熱戦と、鬩ぎあいの取り組が無くなって来たからです。
一つには、力士が大型化しすぎて、腰が弱くなり、転げ易くなっているように思います。
いつだった横綱曙が格下の力士の投げ技を食らい、裏返しに倒され、昔だったら引退もの言われるくらい無様な負け方しました。相撲も時代と共に変質したのかと思わされる出来事でした。
外人力士が多く入門するようになり、今は外人力士と言えばモンゴルだけとなりました。
今後、角界が将来に向けて改革をすべき時と時代が教えているのでしょうか。
ただ言えることは、他のスポーツと違い、日本の神道行事とも深くかかっている伝統芸能的な側面を有しており、外人にその精神(神道の考え方)、行事の意義、そして力士の「士」を自覚させる教育は外せないでしょう。
だからこそ、部屋の親方の在り方が大切なのです。
そういう意味で、不器用だが相撲一途な貴乃花親方に期待したいね。
コメントを残す