問合せフォームから、表題の件について!
メールでのやり取りでは内容を把握しづらいので電話をして聞き取りを行うことに。
電話をし担当者の名を言って取り次いでもらいました。
挨拶をそこそこに、聞き取りを始め、塗装仕様、工程などを聞き出そうとするが担当者は全く分からないと返答があり、図面をお送りしますというのです。
えぇーと絶句、おいおい何もわからないで「ハガレ」の相談かい、製造業に関わるものとしてその様は姿勢に納得できず、一言説教、塗装ではがれることは致命欠陥だぜ、それを図面一枚送るということで済ませるやり方間違っていないかい!と突っ込みを入れました。
この段階で分かっていたこと、SPCCにニッケルメッキは施した板金製品ということ。
今時の若い者はと!今までの経験から感じ取っていたこともあり、書類だけで仕事を済ませようとは心得違い、川崎なら遠くはないから”塗装仕様”調べて来るようにと話し3月3日に面談の約束をしました。
事前に調べるから写真はあるかい?というとありますと返事、じゃー送ってくれとお願いする。
送ってきた写真がこれです。
この写真から見えてきたこと、塗膜が厚く、オーバーベークの影響が!?
そして塗料メーカーの見解も聞いてみた。
某メーカー技術部の見解、
・・・・拡大率が分かりませんので、膜厚が厚いと断定は出来ませんが厚く見える事と、
曲がり角に”しわ”が見えますが、塗装後の変形加工であるのかどうか。
どちらにしても硬い塗膜では剥がれる傾向になると推測出来ます。
柔らか目の塗料又はエポキシのプライマーを選定すると良いと思います。
「当社プライマーであれば
・×××××プライマー
・×××××PC-1プライマー (△△△より密着性の良い柔らか目の塗料 <クロムフリー鋼板用> )
1コートであれば
・ウレタン樹脂塗料 (4 : 1 )
・アクリル樹脂塗料のエポキシ入りタイプ
になりますが、上塗り塗料の硬度が低いためにユーザー様のスペックに合致しない場合もあるかもしれません。
結局プライマーを入れ、指定の上塗りの方が無難となります。
最後に剥離箇所がここだけ (若しくは特定箇所のみ) であったか確認するべきと思います。
ところどころ剥離している様であれば、密着そのものを疑う必要があります。・・・」
打ち合わせ準備を済ませ当日、駅に着いたら迎えに行くからと言ってあったので連絡があり出迎えに駅まで。
車種を説明してあったので乗りつけるとすぐにわかったようです。
挨拶を交わして車中で会話、来ていただきとお礼を述べながらも、モノ造りにかかわる姿勢の甘さを指摘して苦言を言いましたが素直に耳を傾ける青年でした。
本社からスタッフ2名を呼び、4人での検討し様々な要因を挙げながら打ち合わせは進みましたが、結論として当社の塗装仕様で試してみたいと申し出をし、彼、上司に相談してみますと打ち切りました。
その後、雑談をしながらも、モノ造りの姿勢(デスクワークだけでなく現場を見る事、現場主義と)について先輩として話をさせて頂きました。
たとえ話も、ドイツ国民車、フォルスクワーゲンを造ったポルシェ博士の設計は各製造工程に不具合がないように配慮しと書かれたと。
次の日、預かった製品でクロスカットの試験をさせてもらえないかと申し出て了解が得られ、
試した結果の写真がこれです。
ラフなカットでもこの有様、まったく密着していないことが判明。
塗膜多層による内部応力、下地調整、塗料選定に不具合のあるケースでした。
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