柔道が必修化に。

車の運転中、ラジオで平成24年度から中学校で”柔道”が必修化されることについて、教育評論家尾木先生が問題点を指摘されていました。

● 柔道をやると怪我が多いことを父兄が心配している。

● 生徒にとって向き不向き関係なくやらなければならない。

● 指導体制が不十分。

● 文科省が通達で、安全を重視し見切り発車は慎むように。

などについて議論されていました。

 私自身の経験からですが、一番気になるのが指導体制、”フランス柔道の父、川石酒造之助”のブログコメントに寄せられたようにその体制造りにかなりの不安を感じます。

 「・・・・・・・そこで注目されていたのがフランスでの指導方法(システム)でした。柔道指導者は国家資格を持った者でないと子供達に教えることが出来ないといった内容です。資格をとるには、二段位以上を有し、技のみならず、身体理論?、心理学、救命法などなど、
全ての講習を受けて初めて指導者になれるといったシステムの様です。かたや日本では、殆どの中学校が柔道採用するというのに、体育の先生中には未経験者も多く、突貫作業で指導者育成という、武道発祥の地にあるまじきお粗末さ。。。ともかく、柔道だけに言えたことではなく、全てにおいて日本の武道も良い伝統は継承し改めるべきところは改めることをしないと、衰えるばかりだと思います。勿論、日本人にも優秀な指導者は多い反面、何人かのjica海外指導者は問題ばかり起こしているという噂も聞きます。で、遅くなりましたが、「世界にかけた七色の帯 フランス柔道の父 川石酒造之助伝」は私も読んで勉強させて頂こうと思います。」

 

太文字の記述です。

それに反してフランスは国家資格、取るためのカリキュラムも整備されています。

実際フランスでは怪我は起こらないようです。

それは指導者の質が違う事、川石が遺したメソッドが生かされている様です。

一口に言えば合理的な指導体制とでも言えるでしょう。

ですから人口が日本の半分なのに、競技人口が4倍の80万人、フランス人の武道に対する正しい理解、指導者の育成体制があるからこそ普及しているのです。

フランス人、柔道は自己改革、修業のため手段、護身術としての習得が第一義的な稽古目的としてとらえている点、

日本では戦後の経緯からそのようなとらえ方をする者が少ないのでは。

必修化に関してはかなり以前から決められていたようですが、時間があったにもかかわらず付け焼刃的指導体制では不安を覚えます。

必修化にあたり文科省は次のように言っていました。

 

「文部科学省では、平成20年3月28日に中学校学習指導要領の改訂を告示し、新学習指導要領では中学校保健体育において、武道・ダンスを含めたすべての領域を必修とすることとしました。
武道は、武技、武術などから発生した我が国固有の文化であり、相手の動きに応じて、基本動作や基本となる技を身に付け、相手を攻撃したり相手の技を防御したりすることによって、勝敗を競い合う楽しさや喜びを味わうことができる運動です。また、武道に積極的に取り組むことを通して、武道の伝統的な考え方を理解し、相手を尊重して練習や試合ができるようにすることを重視する運動です。
ダンスは、「創作ダンス」、「フォークダンス」、「現代的なリズムのダンス」で構成され、イメージをとらえた表現や踊りを通した交流を通して仲間とのコミュニケーションを豊かにすることを重視する運動で、仲間とともに感じを込めて踊ったり、イメージをとらえて自己を表現したりすることに楽しさや喜びを味わうことのできる運動です。」

 

太文字の記述、果たして理解させることが出来るでしょうか?

指導者が日常生活レベルで体現しているほどでなければ理解させることはできないと思います。

小学校の先生が教えてくれたこと、「教育とは自分(教師)の人格を生徒に反映さえて訓育するもの」と。

今では学校の先生ですら、それをしていない様な気がします。

体力造り、礼節等身に付けさせるには良いと思いますが、武道を習うだけで礼節は身に付くものではなく指導者によるところが大です。

突貫作業で指導者育成など無理です。

武道発祥の地にあるまじきお粗末さとは言い得ています。

尾木先生が心配されてた様に体制がしっかりしていないまま必修化をやれば事故は必ず起きます。

指導体制造りなど2年程かけて指導者を育成してから始めるべきと思いますが。

授業としてやること、学んでよかったと生徒に思わさなければ成果は期待できません。

 

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