以前から復帰が囁かれていたが、広島東洋カープへ復帰するとネットニュースが報じていました。
何と21億円を蹴っての復帰、普通だったらちょっと考えられない。
「年俸約21億円を蹴って、4億円の広島復帰に米メディアは「クレイジー!なぜ?」と報じた。」
その動機はなんだろうかと論評していました。
黒田投手が広島市の土砂災害のボランティアに出向いた時の出来事をから推察をしています。
「 「わしは野球には興味がないけぇ、サッカーファンなんよ。じゃけぇ、地元テレビ局の人と一緒に”彼”が来てくれたときも、体の大きな無口なカメラマンじゃあ思おとった。でリラックスさせるために言うたんよ、『あんた、テレビで見たことあるよ』と。でも、黙って頷くだけじゃった(笑)」
昨年10月25日、広島市の土砂災害で被災した安佐南区緑井8丁目に住む野間茂氏(68)は、駆けつけてくれたボランティアの人たちとともに半壊した自宅の片付けに追われていた。休憩時間に彼らを自宅に招き入れ、被災当時の写真を見せていた。そんなとき、冒頭の2人が訪ねてきた。その”体の大きなカメラマン”こそ、8年ぶりの広島復帰を決意した黒田博樹(39)だった。」ネット記事より。
ボランティアに行こうと思う動機、ただのパフォーマンスではなくカープに対する思い、恩顧、しいては広島への愛着によるものと記事から伺える。
「・・・・控えめな言葉に律儀な人間性がのぞく。黒田は2007年オフにFA権を行使してドジャース入りを決めた際、広島への思いを聞かれ「感謝の気持ちでいっぱい。今僕がここにいられるのもカープのおかげ。ファンの方たちにも感謝しています」と涙ながらに答えた。移籍後には「いずれは帰り、恩返ししたい気持ちはある。日本に帰るならカープしかない」とも話していた。・・・」ネット記事より。
彼自身は大阪の出身のようですが、広島に入団し今日あるのはカープのお蔭と、大リーグへ行くときにもカープに戻ることを述べている。彼の胸の内に、育ててくれたカープあればこそ、大リーグ入りが出来たしと恩を感じていたようです。
実利主義、実質主義のアメリカ人にとっては21億円を蹴って、広島に戻ることはクレージーでしょう。
がしかし、彼自身ここまでやれてきたのは「広島東洋カープ」あればこそとの思いがあるのでしょう。
それを金で判断することでなく、「※義」を重んじた結果と思います。
※1 儒教における五常の一。人として守るべき正しい道。道義。「仁・―・礼・智・信」2 道理。条理。3 意味。意義。「読書百遍(ひゃっぺん)―自(おのずか)ら見(あらわ)る」4 教え。教義。5 血縁上のものでない義理の関係。「―を結ぶ」
仏教でいえば「利他の念」となるのでしょう。
21億―4億=17億、この差額をも超える価値、意義を戻ることに見出したのでしょう。
常人ではできないね、まして戦後、エコノミックアニマルに変身して「義」より「利」を大事にするようになった日本人、自分に置き換えて、果たしてやれることかな!?
「・・・・しばらくすると、みんながざわつきだして『ウソっ?黒田さん?』と気づき始めたんよ。もうビックリじゃ。皆が喜んで彼を取り囲むようじゃった。忘れられんのは、若い女性が『今年もアメリカで頑張りましたね』と言うたんよ。そしたら寡黙だった彼が、人一倍大きな声で、『いえ、本当に頑張っておられるのは、あなた方です!』と言うたんよ。もう、どんだけすごい人じゃろうか・・・」ネット記事より。
この様な記述からも、彼の人柄が推察できます。
「・・・大好きだった街が無残にも破壊された光景に言葉を失い、立ちすくんだ黒田。その後にやってきた被災者やボランティアの人たちとのふれあい。なによりも義を大切にする男の心の中を想像するのは難しくない。今年、広島は被曝から70年、’75年の初優勝から40年の節目の年を迎える。「苦しいときに喜びを与えられるなら最高のモチベーションになる」。自らの言葉を地でいく決断だ。・・・」
真の意味で「サムライ」を体現している。
あの映画、「7人の侍」に描かれているサムライ同様、自らを捨てその窮地を救わんとする心意気に惚れました。
彼の加入より、広島が黄金期のように日本一になれることを願う者です。
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