映画「浅草の肌」を観る。–1950年製作–

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いつもながら、チャンネルを回して見つけた番組。
好きな女優京マチ子が出ているので見始めました。
典型的な日本女優で、美しさ、妖艶さを発する女性、いいですね!。
子供の頃知った女優と言えば美人の代名詞です。
時刻を見ると映画は始まったばかりでした。

題名通り浅草が舞台、レヴュー劇場で踊るダンサー若草クルミ(京マチ子)が主演、
最初に目にした場面が、新入りダンサー若草クルミがリーダー古参ダンサーからヤキを入れられる所、このようなヤクザな稼業の世界ではよくあることだなと。
昭和25年の映画、化粧も古めかしさを感じるのですが綺麗です。
グレタ・ガルボ風の化粧という印象。
ダンサーの衣装といえば、ショーツとブラジャー、当時にしてみれば大胆な格好と思われます。

2013031518520000.jpg場面は変わって、飲み屋、レヴュー劇場のプロデューサー兼演出家兼文芸部長の香取がカストリ先生と呼ばれる人、他連れの3人で女将を前にして酒を飲みながら会話しているところ。
カストリとの呼称もい今は死語。

kasutori.jpg文芸部長と女将は恋仲、飲み屋で二人っきりの時会話をしながら「OK?.OK?」と何度も呟き、暗に「口づけ」を迫るシーンなど昔風な演技と感じました。

こんな場面、最初に観た映画「また逢う日まで」主演、久我美子、岡田英次で「ガラス越しの接吻」でした。子供でしたので見てはいけないと感じたのでしょう。両手で顔を覆いながら指のあいだで見たことを鮮明に記憶しています。
女将・藤間紫も色っぽいこと、晩年、確か歌舞伎役者と再婚しますが年がいってもその色気がありましたね。

 

あらすじはこうです。

「浅草は六区の裏通り、レヴュー劇場美銀座では今宵も賑やかなリズムで幕を開けたが、相変わらず入りは悪かった。プロデューサー兼演出家兼文芸部長の香取は厳格な人間であった。ある日、この美銀座に若草クルミが現れた。見事な一輪の狂い咲きの女。男という男は知りつくしたという女。そのクルミが、香取に魅せられたのだ。香取は熟れきったクルミの肉体にも一向反応を示さない。その態度が、クルミの気持ちをかえってたかぶらせたわけである。クルミは、執拗に、香取につきまとっていた。だが相変わらず香取はクルミに対して少しも反応を示さない。

 

その頃、不振を挽回するために、裸ショーに転向するよう支配人からいわれた香取はくさってしまった。そんな時でも相変わらずクルミは香取にまとわりついた。香取は激怒してクルミを叱った。だがクルミは動じないで、かじりつくのだ。ひきはなしても、投げ飛ばしても、クルミは「女豹」の様にとびついた。やっとクルミを追い返したあと、香取ははっと一つのアイデアを思いついた。あの豹のようなクルミを、そのまま舞台に再現しよう、と。

 

香取の意図は当たって、「女豹」と題するクルミの踊りは、浅草の人気をさらい、久しぶりに踊子たちにも明るい光がさした。さて一方飲み屋「おけい」の女主人お圭は、かつて香取と交渉があり、その妹は隼という男にもてあそばれ、お圭もまた隼のえじきになった。その男が現れて、十万円を強迫し、お圭は苦しんだ。悪党隼は、近頃売り出した美銀座の女豹クルミの肉体にひかされて、ついつい手を出したのが運のつきで、香取に見事なパンチをくらったあげく、証拠品を残したので足がついた。脱獄囚隼。非常警戒網が浅草に張られた。隼は金欲しさに「おけい」に寄ったが、そこにも手が廻っていた。いよいよ身の危機を感じた隼は、道づれに、香取を殺そうと、美銀座に忍びこんだ。

 

このとき香取の危険を知ったクルミは必死に隼とからみあい、一瞬のはずみで逆に隼を射殺してしまった。暗然たるクルミを、香取はそっと抱きかかえた。舞台ではクルミのファンが、呼んでいる。香取は叫んだ。「クルミ、舞台だ」「えっ」と笑顔をつくってクルミは颯爽と舞台へ出る。嵐のような拍手のうちに浅草の人々に見守られながら、クルミは今の瞬間も踊り狂っている。」Goo映画より引用。

 

若草クルミ、そんな役を演じた京マチ子初めて見ました。
阿婆擦れな女、見事な一輪の狂い咲きの女と表現される役に驚きながら演技に見入りました。
当時のダンサー、踊りだけでは食えず春をひさぐことでお金を得ようとしますが、そんな彼女らをカストリ先生が説教をします。
「ペニシリンが効かなくなるぞ」と。
売春防止法がまだない時代、手軽に金を稼ぐ方法として行われていたのでしょう。
この頃の映画「酔いどれ天使」もそうでしたが、医者が酔っぱらいとの設定がよく使われますね。ダンサーの一人、確かストッキングが¥600円とセリフで使われていました。
ニコヨンが働いて稼げるお金が当時240円、いかに高いかわかります。

ニコヨンと言えば美輪明宏が歌う「ヨイトマケの唄」、紅白で歌われていました。

 

居酒屋の女将(藤間紫)と文芸部長(二本柳寛)と恋仲と知りながら彼に言い寄るクルミ、
今までの京マチ子の印象とは違い、妖艶さ、女の色香を感じさせます。

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2013031518500000.jpg支配人が客の入が悪いからと文芸部長にレヴューの演出の変更を迫り「裸踊り」をやってみたらと言われるのですが、厳格な文芸部長にしてみればレヴューを貶めるとして聞き入れません。
新たな台本に着手して、挽回を図ります。
「裸踊り」との呼称も時代を感じさせます。

戦後、流行ったストリップに「額縁ショー」というものがありましたが世の男性裸には強い関心があることは変わっていませんね。

私の親世代の人たちが見ていたことになります。

 

そんな頃、彼の住むアパートへクルミがやって来て、台本を書いている彼にタバコの火を貸してと誘惑します。

>だがクルミは動じないで、かじりつくのだ。ひきはなしても、投げ飛ばしても、クルミは「女豹」の様にとびついた。
あらすじで表現されているように、そんな役柄を演じる京マチ子に驚きながら観ていました。

このことがヒントとなり「女豹」と言う台本ができて舞台に掛けると大入り満員、観客には大学生と思しきひとも。それを観て我々の学生時代と一緒だなーとの印象が起こりました。

京マチ子の踊りが斬新で動きもよく、また肌をあらわにした衣装で踊るものですからとても印象的。

 

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2013031518490000.jpg京マチ子、痩せてはおらずどちらかといえば肉付きがよく、それがかえって自然な感じがしてなおさら色気が発散されていました。
何をさせてもこなす京マチ子に改めて素敵な女優と思い知らされました。
最近はテレビなど全く姿を見せませんがどうしているのでしょうか。
昭和は遠くなりにけりと。

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