映画「父子草」を観た、主演 渥美清 1967年製作

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盆休み中に、娘が持っているパソコン機能を持つプロジェクターで見た映画。
YouTubeでその映画を見つけたので見ることになったのです。
フーテンの寅さん演じていた渥美清が出ているのでそれに惹かれたのが切っ掛けです。

あの頃の時代背景を思わせる言葉が印象出来でした。

「生きていた英霊」「シベリヤ抑留」

彼、テレビにちょくちょく顔を出し、コメディアンとして記憶していましたが、はっきりと記憶に残ったのが、テレビ番組の「男はつらいよ」でした。
それが映画になり「男やつらいよ、フーテンの寅さん」で長きに渡りシリーズものとして有名になりました。
そんな彼が、違う役で出ている映画でもありどのように演じるのかが興味あるところでした。
製作年が1967年寅さんシーリーズが始まる前に撮られて居たのですね!
懐かしい女優、淡路恵子星由里子、男優で石立鉄男大辻伺郎が出演していました。

この映画のキーワード、「踏切の警報」「撫子・父子草」これが映画の演出に効果を上げています。
始まりは踏切を渡る仕事帰りのサラリーマンが行き交う場面からです。
そして場面には佐渡民謡「相川音頭」が流れています。
後で調べたのですがかなり有名な民謡のようでしたが知らなかったです。

ガード下にあるおでん屋、雰囲気が出ています。

この場面、青年西村(苦学生役・石立鉄男)と出会うおでん屋、女将(竹子・淡路恵子)と土方平井(渥美清)の会話が役柄の設定を現す場面になっている。
口が悪く、見た目は風采の上がらない土方、そして気風のいい女将、女将を「ババア」と呼び、「まずいおでん」と云いたい放題するが、それを受けてやり返す女将、「私は神田の生まれ」というが、負けずに「神田といっても御茶ノ水の橋の下」などの悪態をつく場面が面白い。
そして、出会った苦学生と言い争いになり喧嘩になる。

喧嘩になって西村に負けてしまうのだが、二度目に会った時、雨の中土方は再び挑むが負けてしまう。
その時、雨に濡れたため西村は風邪をひき、彼はおでんを買ってきてほしいとミヨちゃん(星由里子)に頼み、彼女が出会う場面がこれ!

西村から聞いていた変なおじさんが居るとも知らず、喧嘩したおじさんの悪口をいいつつ、今日は来て居ないと女将に聞くが隣にいる人がその人と聞かされ戸惑う。
そして下宿へおでんを持ち帰る。

土方は風邪を引いた苦学生西村が心配になり、鍋を借りおでんを買い込むのだが、女将に見透かされ彼に持って行ってあげるのでしょうと問い詰められると、照れ隠しで飯場の連中に食べさせるためと嘘をつく。さらに焼酎一升を買い求め彼の下宿先へ行く。

下宿部屋に入ると、ふとんも掛けずに横になっている彼を起こし話を始める。
彼の口から弱気な思い(経済的に困窮し親の仕送も僅か)を聞くと女将から受験をして落ちたことを知っていたので、一緒に焼酎を飲み彼を激励するのです。
そして約束をする。
3度目の勝負だ、お前が合格すればお前の勝ち、落ちれば俺の勝ちと云い、奮起を促す。ミヨちゃんに証人なれと!
土方平井が彼に同情を寄せる背景を知らしめる場面がこれ!

女将から身の上の聞かれると、急にしんみりとなり「俺は生きていた英霊」と告げ、5年ぶりにシベリヤ抑留から帰ってきたが、女房は弟と結婚していた。舞鶴港に着くと迎えに来たのは親爺だけ。
オヤジからは家族には会わないように言われ、帰る場所がない身の上だと女将に話す。
女将はその話から西村に子どものように思いを寄せて金銭を与える意味が理解できるのである。

この場面ではセリフは一切なし、映像が流れるだけでしたが、戦争時代を生き抜いた人には十分に理解できるのでしょう!

別の工事現場に行く際に女将に手渡してくれと「¥75300」を預ける。
俺だと受け取らないからと!

良いね!淡路恵子。
彼女は苦学生に平井さんがあなたを子供のように思い、使ってくれと頼まれたお金、しっかり勉強してねと励ます。

「七五三」とは縁起担ぎ!
彼の優しさが伝わる場面。

学生を助けようと目的を持った土方・平井さんは一段と仕事に熱が入ります。
アルバイトしながらの勉強では大変だと思う心が伝わります。


飯場で聞いた大学受験のやり方、一校だけでなく何校も受けないと受からない事と知り、再びおでん屋に訪れる。

久しぶりの再会、土方平井が他人行儀な言い回しに、女将は戸惑う。どうしたの?気が抜けたみたいでと問いかけるとそんなことないと会話が終わり、席を立ち別れ際に「¥80000」を取り出し奴に渡してくれと頼むのである。
その金も彼のためにとコツコツと貯めたもの。
女将は彼の優しさに、私他人だけど身内のように思えるの、私からもお礼を言いますと預かります。
人情味溢れる場面ですね。

そしてその援助のおかげで見事大学に合格、それを知る切っ掛けはおでんやに訪れ、鉢に植えたあった「撫子・父子草」見たときでした。
彼が勉強する際、父子草の種を見ながら、約束を果たすためにお守り代わりにしていたもの、合格すれば植える約束だったのです。
同席の客に女将はと聞くと、水をもらいに行っていると聞かされる。
うれしさのあまり、居ても立ってもいられず女将の元へ、その時道でぶつかりながらも、顔を合わせ現況を聞く。
女将は云う、今、下宿に居るからと行ったらと云うが、照れて戸惑う。
女将は代わりに土方の平井さんが来た事を伝えに行きます。
居合わせたミヨちゃん、ともども平井さんに会いに来る。

そして再会し合格を喜び抱きある。
二度の喧嘩を思い出し、もう一度やるかと三度目の喧嘩を始める。
喧嘩ルールは相撲、投げつけられた平井さん、掛かってこいと怒鳴りつける。
躊躇しながらも学生は意を決し、立ち向かう。
が、四つに組むと平井さんを抱きしめて号泣、平井さんもうれしくて頭をなでながら彼に想いに応える。
目出度し、目出度しのエンディング。
いい映画でした。
フィルムが痛んでいたようで画質が良くないのが残念。
昨今、リマスタ―したDVDがあるのでしょうね。

 

 

 

コメントが 2件あります

  1. トシさんより2019年11月16日11:07 AM

    隠れた名作ですね。DVD出してほしいです。

    • 有限会社フジックス 上野2019年11月16日1:38 PM

      このブログ、9月に載せたのですが、アクセスが目立ちます。
      「男はつらいよ50おかえり、寅さん」の新作が出て、渥美清に注目が集まっているのでしょう!
      「父子草」、何度か繰り返し観ました。
      涙腺が緩む場面が何度もあります。
      渥美清が演じる土方・平井さんの生き方に感動を覚えるのでしょう。
      あの頃の世情が反映された、人情劇ですね。

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