塗装職人の育成について

Pocket

当社、従業員の年齢構成は60代から20代にわたっています。現在20代の見習いが3人いて、入社時期はそれぞれ違いますが、手に職を付けたいとの思いが動機です。
時代の反映か会社に勤める気持ちは、バブル当時に入社した同世代の人たち(現在は辞めて居ない)と比較すれば、私から見てしっかりしている印象を受けます。
しかし、一緒に仕事をしている60代の男の人たちから見ると、彼らの仕事を覚える気構えを甘いと感じている様です。
60代半ばの1人は、中学を出てすぐにバイク修理の技能を身に付けるため修理工場に勤め、当時(昭和30年頃)は、徒弟制度の名残があり、先輩後輩の縦の序列で住み込み生活をしながら仕事を覚えた経験の持ち主。
(※補足、勤めた当時月給 500円 物価 もりそば 25円、牛丼 70円、日活映画二本立て入場料 250円)
もう1人は、役所勤めを経験した後、糊画師(反物に模様の下地を施す仕事)を志、師匠に弟子入りし職人になった人。純然たる徒弟制度で技能を身に付けた経験の持ち主。
このような経験をしている彼らから見れば、当然なのかも知れません。
(※補足、弟子入り昭和41年 月給7000円 当時のホステス日給7000円 はれて独立した時それ以上に稼いだとの事、今は和服を着る人が少ないが当時は需要がたくさん有ったと言う事でしょう。)
私は立場上、若い人たちを今後どのように育てていくべきか思案している最中にあり、彼らには今までの経験を生かして、躾をしてほしいと注文をつけていました。
様子を知るため、彼らの見解を聞くと次のような答えが返ってきました。
1) 挨拶がしっかり出来ず、声が小さい。
2) 技能を身に付けるために弟子入りしたという思いが無くお金を貰うことが先にある。
1)については、この見解を聞き、これは直さなければならない大切なことと私自身も思いました。
このような事は、今時社会性が身についていない若い者達が多く、当社だけでの問題ではないと思います。
この見解を言った者は普段から、挨拶がしっかり出来ないと「損するよ!」と諭していたようです。
彼の経験からそう言わしめたのでしょう。
2)の見解は、まさに師匠に弟子入りし技能を学んだ腕一つが頼りの職人経験から出た言葉と思いました。
何故、彼らに躾をお願いしたかと言うと私のここ数年の見聞が強く影響しています。
3年程前ほど、合気道部のOB会会長を頼まれ、活動している中、後輩達と懇談する機会が増えました。
学生時代の私の後輩はちょうど団塊世代といわれる年代の者からで、会社で責任ある立場のものが多く上司として若い部下を使っている人たちです。
彼らが若い人たちについて異口同音に言うことがあります。
○ 言われた事しかやらず、気を利かせない。
○ 仕事の不始末を注意すると、聞いてない、教わっていない、マニュアルに書いていないなどと言い 
   訳する。
この事の背景には彼ら若い者が育った環境が大きく影響してると感じています。
家庭教育(子供に迎合する風潮)、学校教育(先生、生徒のフレンドリーな関係)、遊び方(ゲーム機)など、我々の世代とは大きく違っていることを考えれば当然のように私には思えます。
「会得する」、「気を配る」、「気を利かす」、「以心伝心」と言う言葉などを聞いて、大切な事と感じないのではと想像してしまいます。ひょっとするとそれらの言葉さえ知らないかも知れません。
今、流行言葉の「欧米か」の一字を変えて「欧米化」の悪い面が出てきてしまったのでは!。
後、大きい違いを挙げれば、私の若い時の大人と違い、今の大人たちは若い人にあまり注意、説教などしなくなっているのではと感じています。
私の経験で、親友のオヤジが口うるさく、よく注意を受けました。
今になれば、注意してくれたことを感謝しています。年を経て注意を理解する経験だと思います。
時代の変化とともに、経済的環境、生活環境が変わり、それにつれ価値観も変わっても仕事に取り組む姿勢は昔も今も同じだと思っています。
百姓仕事の諺にこんな言葉がありました。『上農は草を見ずして草をとり、中農は草を見て草をとり、下農は草を見て草をとらず。』・・・
職人の育成にあたっては、私の経験から学んだことを踏まえ、徒弟制度にあったよい点などの意見を聞き、それを生かしていく形を踏襲し、創意工夫をする事、5Sで言われている基本的な、整理、整頓、清掃、躾、習慣を日々の仕事の中で指導、育成をしたいと考えます。
先輩達にも後輩の指導育成に気をかけて貰うつもりです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

スタッフ募集中です

過去の社長ブログ

最近のコメント


→社長ブログを見る

follow us in feedly   RSS